先日“健康である”という超重要な資産という記事を書かせていただきました。
そこで心身の健康を保つことがとても大事だと書いたのですが、心のケアというのは日常的に行っていくものだと思います。
毎日を生きていく中で、今の仕事が自分に合っていない、上司が好きではないし職場のストレスも多い、等日々の生きづらさを感じている方は少なくないと思われます。
そうしたストレスフルな環境の中で、生きづらさを解消するためのマインドセットは必要です。そうしたことを知識として身につけておくだけでも、辛い時の対処法を1つ持っているということで、ずいぶんと安心感が違ってくるのではないでしょうか。
目次
どんな本なの?
生きづらい世の中に適応し、我を張り過ぎないようにいい塩梅で、周囲に溶け込む方法を身につけて実践する方法を、本書では”擬態” と呼んでいます。
この擬態をラクにできるようにするノウハウが書かれたのが本書となります。
この擬態のいいところは、あくまで自分が周囲に溶け込むために、都合のいい面を意識的に、その場その場で作って演じればいいので、自分の性格や考え方を根本的に変える必要が無いということです。
性格や考え方はそうそう変えることはできませんし、本書ではそうしたやり方をおススメしているわけではありません。
あくまで、生きづらいと感じるときに上手に擬態する方法論を説いています。
「でも」「だって」「どうせ」の3D言葉をやめる
本書では、擬態について様々な方法論が書かれていますが、その中で、特に有効そうなものを抜粋してお伝えします。
それは、日常生活のなかで、 「でも」「だって」「どうせ」という言葉(本書ではこれを3Dと言っています)を使わないということです。これによって、普段の日常が大きく変わってきます。
これらは全部否定であり、すべてを打ち消してしまう言葉だという共通項があります。それを使わないことで、会話スタンスに変化が生じるというメリットを得られます。
否定の会話スタンスでいくと、どれだけ前向きに生きようとしても、そのための方法論を全否定してしまいます。そうすると、頭が「できっこない」と全否定の状態になってしまい、受け入れ態勢がゼロになってしまいます。
いったんこの3D言葉を使うのをやめて、現状の受け入れ方を変えるだけでも、現状は大きく変わっていきます。
例えば、現状の仕事に不満があったとします。「それなら転職したら」ということばに対して、「でも、そんないい条件のいい会社に簡単に転職できるわけないよ」となったら、そこで考えがストップしてしまいます。
でもを使わなければ、「そんな仕事は本当にあるのだろうか?」「いったん転職サイトで調べてみよう」と思考が続きます。
そこで、例えいい条件の仕事がなかったとして、「今の会社はなんだかんだ給料をもらえている方みたいだ」とか、「いい給料の会社は今より忙しくなりそうだ」という風に判断できるかもしれません。
いずれにしても、現職の漠然とした不満を他と比較する機会ができます。「今の環境はこれくらいなんだな」「現状でキープしてもいいかな」というふうに”漠然とした不安がどの程度なのか”を自分なりに理解し、受け入れるチャンスを得られます。
人は「現状」を理解できず、その打開案がわからない場合に生きづらさを感じやすくなると本書では述べています。
つまり3Dをやめ、思考を停止させるのをやめれば、打開案に向けた思考が続くので、それだけでも自身の生きづらさは改善していきます。
また、誰かがアドバイスを自分にしたとして、それを「でも、そううまくいかないよ」「だって、できないでしょ」というように、相手の言うことを否定していたら、相手はいい気持ちがしません。この人にアドバイスをしても無駄だな、と思われてしまいます。
そのため、3Dの多い人は、周囲からアドバイスをしても無駄な人だとみなされ、仕事でもプライベートでも、改善する機会を逃すことになります。
「でも」「だって」「どうせ」という否定語をやめるだけでも、まわりがいいアドバイスをくれる可能性を潰さずにすむため、それだけ現状の不満が解消されるチャンスを得ることができます。
まとめ
生きづらい世の中に適応し、我を張り過ぎないようにいい塩梅で、周囲に溶け込む方法を身につけて実践する”擬態”。
擬態のための上手な方法論の1つを今回は紹介させていきました。
これ以外にも、擬態する方法について、21の練習法、19の習慣が本書では紹介されています。
メンタルの管理は、人生においてホントに重要なものです
そのメンタル管理の一助にこの本がなってくれれば幸いです。
それでは、また。