会計士受験生・補修所生向け

会計士試験受験者へ~諦めないことの重要性~

先日12月12日に第Ⅰ回短答式試験が実施されました。

発表は1月21日とのことですが、受験した皆さんは結果はいかがだったでしょうか。

結果が芳しくなかったかたは、ぜひ第Ⅱ回短答式試験を頑張っていただきたいと思います。

また、論文式試験に落ちてしまった人も、一度短答式試験を合格すれば3回論文式の受験資格があるので、残り2度のチャンスを是非活用してもらいたいと思います。

筆者の受験時代の勉強

私は会計士短答式試験を2年間落ち、3年目の 第Ⅰ回短答式試験 に合格、その年の論文式試験に合格することができました。

合格した後で大事だったな、と感じることがあります。それは”あきらめの悪さ”です。

この”あきらめの悪さ”に関してお話します。

私はとにかく短答式試験が苦手でした。財務会計論で、どうしても解けない苦手分野があったり、マークシート特有の引っ掛けにかかってしまったりしていました。予備校での模試も散々で、模試結果の合格可能性は最低ランク常連、合格年の短答式試験1か月前に受けた模試では総合でD判定(下から2番目)、といった有様でした。

しかし、予備校の教師に言われた、”根拠のない自信が大事”、という言葉を真に受け、D判定を取った後も、「必ず合格してやる」、と死に物狂いで勉強しました。

今考えると当時の諦めの悪さは不思議に思えるくらいなのですが、とにかく諦めなかったことで、3年目の第一回短答式試験に合格できました。(ちなみに財務会計論で筆者の苦手科目が案の定でました。)

その後の論文式試験では、記述式問題が得意だったこともあり、ストレートに合格することができ、無事、会計士補としての道を歩むことができました。

何故諦めないことが大事なのか

会計士試験はとにかく膨大な出題範囲と試験難易度の高さで、心が折れそうになることがあると思います。また、模試の結果が伴わず、自分には無理だと考えてしまうこともあると思います。

しかし、諦め悪く必死で勉強し続けていると、ある日急に成績が上がるタイミングがあります。

これは予備校でも言われていたことなので、比較的再現度の高い現象だと思うのですが、それまで振るわなかった成績が、急に良くなるという例は実際にたくさんあります。

なので、心が折れそうな時は、この”急に成績が上がるタイミング”がくることを信じて、勉強を乗り切っていって欲しいと思います。

ここから少々ひどいことを言います。

仮に長期間、会計士の勉強をして会計の知識を積んだとしても、実際に試験に合格しなければ、残念ながらその知識を活かせる場は限られます。

”試験合格者”、とそうでない人では天地程の差があります。それは就職面でもそうですし、働き始めてからの資格給の有無で、かなり給与面での違いもでてきます。

公認会計士の資格を持っている人とそうでない人では、その後のキャリア選択肢がかなり違ってきます。それは監査法人という道だけでなく、一般事業会社、会計コンサル、FAS業務を行う会社等、様々な職種について言えます。

ですから、いったん会計士を目指して長期間勉強されているのであれば、ぜひ途中で止めずに合格するまで頑張って欲しいと思います。

学生の方で、新卒の就職がかかっているという方であっても、例えば合格後にもその法人で働くことを条件に、会計士試験受験者をポテンシャル採用して下さる監査法人や会計事務所というのも探せばあります。

なので、例えば大学卒業年になり、2年程勉強して短答式試験には合格したが、論文式試験に落ちてしまった、というような人がいた場合、ここはぜひ諦めず、来年に向け勉強を続けて欲しいと思います。

短答式試験合格者であれば、先ほど述べたポテンシャル採用の可能性も高まりますので、当面の生活費を稼ぎながら2回目の論文式試験に向けて勉強する、ということもできるわけです。

また、働きながら勉強して合格する、というのも不可能ではないと思っています。

というのも、会計士試験合格者の平均年齢は25歳前後で推移しているからです。合格者の中には学生もいれば、社会人の方もいるというわけですね。

実際に筆者が勤めている会社では、働きながら勉強をして、会計士試験を突破したという会計士の方々が一定数います。

ですので、「働きながら会計士の勉強は無理だ」などと思わずに、時間を見つけて勉強していって欲しいと思います。

まとめ

会計士を目指す理由というのは人によって千差万別ですし、モチベーションの程度も異なってきます。

これまた予備校の教師から聞いた話なのですが、社会人で会計士試験に挑んでいる人の方が、必死で勉強する傾向にあるようです。

いったん社会に出ている分、資格取得の有無で出る差を実感として伴っているからでしょうか。とにかく仕事の合間を縫って時間をつくり、勉強するようです。

近年、士業では食っていけない等と言われ、世間からみた会計士の魅力は落ちていると感じます。

しかし、資格を取得することで開けてくるキャリアの多様性というものは大きいです。合格してみてから、会計士という資格のメリットを感じたことは何度もあります。(例えば初任給の高さ、ローン等の信用力の高さ、再就職のし易さ等)。

こうしたメリットはあくまで会計士試験に”合格できれば”得られるものです。

ですので、一旦会計士の勉強を始めた方は、自身の努力を無駄にしないためにも、ぜひ合格にこぎつけるまで、頑張ってください。

それでは、また

-会計士受験生・補修所生向け