メンタル

うつ療養記(発症時から回復で)

私は過去にうつを発症し、仕事を一時休職しておりました。

その期間の療養に対する体験記を書くことで、同じような症状で苦しんでいる方々の一助になれば良いなと思い、今回執筆させていただきました。

発症から悪化

うつというものは、治療に入らないとどんどん悪化していきます。

私の場合、発症時は仕事現場まで行けない状態でしたが、まだ自身の面倒はみれていたし、少し休んだらすぐに復職するつもりでした。

しかし、1~2か月の間で症状はどんどんと悪化。次第に起きることもままならなくなり、少しでも何もしていないと、すぐに死にたいと考えるようになり、自分の面倒をみきれない状況になってしまいました。

発症当初はまだ人混みに耐えられたのですが、1か月たったころには人混みに耐えられなくなり、電車での移動もとてもつらい状況になってしまいました。

恐らく、発症当初に休むという判断をしなければ私の症状は更に悪化し、死を選んでいたかもしれない、それくらいの状態でした。

うつは悪化する。知識としては知っていましたが、実際に体験すると本当につらいものでした。

仮にうつが発症したとして、今の状態なら少し休めば大丈夫と思っても、それ以上悪化する可能性が全然あります。

なので、くれぐれも無理して頑張るといった行動はとらないようにしてください。

治療期

私の場合、発症当初から悪化している段階ではとにかく何もすることができませんでした。そこで、ひたすら休むことを医者から指示されていました。

意識的にひたすら休む、ということを実施した経験はあまりなかったので戸惑いましたが、とにかく休みました。

一日ひたすらベッドの上でだらっとしている日もありました。

こんな状態で良いのか?と疑問に思ったりもしたのですが、医者と、医療従事者の妻からとにかく休むことを必死ですすめられ、私はそれに従うことにしました。

後から考えると、この時必死で休むことをすすめた妻の存在は本当に大事でした。

そのアドバイスが無ければ、私の症状の回復はもっと遅かったかもしれません。

半年程この状態が続きました。

回復期

症状が回復してくると、少し気分がよくなってきますし、何かをやろうという気力も湧いてくるものです。(逆にこの段階にならないうちは、ひたすら休まないとダメです。)

そうして症状に改善が見られたタイミングで、医者の指示で図書館に通うようにしました。

これは、朝から図書館に行くのを続けることで、規則正しい習慣を身につけるための訓練です。

図書館に滞在する期間も、最初は1~2時間から、徐々に時間を増やし、3~4時間、四半日、半日と徐々に増やしていきました。

毎日図書館に通うのは、当時の私の状態だとまだ辛かったので、週に2~3回ぐらいのペースから始めました。

段々と図書館に行ける日数や滞在時間も増えていきました。

その他医者からすすめられたのが、運動することです。

もちろんハードなトレーニングをする必要はありませんが、軽いジョギングや30分程の散歩等をしていました。

運動をすることで、気分が上向いてきますし、病気の療養で落ちた体力を回復させるという目的もありました。

症状が良くなるまでは、本当に何もせずに休んでいる必要があったのですが、何もしていなかったため、当然体力は落ちています。

その状態だと復職にも支障がでるため、ある程度回復したら軽い運動をするのがいいです。

復職時期

症状がかなり回復してきた段階で、復職の訓練をすることにしました。

復職にあたって、会社の産業医には症状のことを伝え、よく相談していました。

これは本当に大事なことなのですが、復職にあたって、自分一人で判断をせず産業医に相談しましょう。

産業医はメンタル専門の先生ではないのですが、同じようにメンタルを崩して休職した職員の事例に携わっているので、復職段階に応じたアドバイスと、会社との話し合いでのクッションになってくれます。

産業医の先生に言われたことが、「一度メンタルを病んでしまい復職するのは問題ないですが、その後またメンタルを崩して再休職ということになると、会社の対応もかなり微妙になります。」とのことでした。

一度復職をしたら、再度休職にならないように細心の注意が必要ということです。

まず、在宅で、週に2日程から仕事を再開しました。

そこから、週に3日、4日と徐々に仕事の頻度を増やしていき、在宅から現場での仕事へと徐々にシフトしていきました。

この間で半年程かかりました。

特につらかったのが、現場に行って働くように切り替える時でした。

在宅の仕事でしたら多少体調が悪くなっても休み休み仕事をできますが、現場だとそういうわけにもいかないので、本当に大丈夫か、かなり不安でした。

週2日出勤、3日在宅、というように組み合わせて、徐々に出勤頻度を増やすというやり方で復帰をいたしました。

ここまで読んで、会社がかなり柔軟な対応を取ってくれるな、と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

おっしゃるとおりで、私の勤める監査業界では、仕事の激務さからメンタルを病んでしまう人が一定数おり、会社もそうした方への対応にかなり気を使っているというのがありました。

また、産業医と相談しながらの復職だったのが大きいです。

”産業医からの指示”という形で出勤頻度を調節できたため、かなり細かく働き方についてコントロールできました。とてもありがたかったです。

まとめ

上記の復職期をへて、週5のフルタイムで出勤し働けるまでに回復できました。

うつの症状には体調の波があり、体調が比較的良い時と、かなり悪い時があります。

そうした波があることも理解し、体調の良い時のコンディションを過信しないように復職をしていくことが大事です。

うつが発症してしまったら、とにかく休む、徐々に復帰していく、体調に波があることを肝に銘じておく、ということが特に大切だと思います。

それでは、また

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