社会人の皆様は、教養を身につけるため、ビジネスに役立てるため、もっと本を読みたいと考える人も多くいると思われます。しかし、実際には日々の仕事で忙しく、週末も疲れが残ってしまって、思ったように本を読めていないという方も多いのではないか、と思われます。
そういった方に、読書を続けるための読書術と題して、今回はお話していきたいと思います。
目次
残りの人生で何冊本を読めるか
日本人の平均寿命、女性は87・74歳、男性は81・64歳だそうです。また、日本人の年間読書量は平均で12,13冊というのが文部科学省の調査で明らかになっています。年12冊ということは1か月で平均1冊というペースになります。
仮にこのブログを読んでくださっている方が35歳前後だとすると、残りの寿命で読める本の冊数は、女性632冊、男性559冊ということになります。
どうでしょう、これはあまりに少ないとは思いませんか?
世の中には数えきれない程の本があるというのに、自分の残りの人生で読める本がたったこれだけ、というのはあまりに少ないのではないでしょうか。
読書量を増やしたとして・・・
読める本があまりに少ないという事態をどうしたらいいのでしょうか。まずは、読書量そのものを増やすことが重要になります。
例えばあなたが3日に1冊本を読む習慣を身に着けたとします。すると、年間で読める本は121冊、生涯で約6,000冊以上の本が読めることになります。
・・・しかし、皆さんどうでしょう。残り6,000冊という数字を聞いて、多いと思うか少ないと思うか、感じ方は人それぞれだと思います。しかし、私はとても少ないと感じます。
世の中にはたくさんの本があふれており、読むべき名著や、あなたの人生に大きく影響を与えるような本もたくさんあります。Googleの調べでは、世界の全ての本は1億,2986万4,880冊と推定されるそうです。そんな中、6,000冊しか生涯で本を読めないわけです。
全く読書をしない方であれば、3日に1冊以上の本を読むのはかなり大変だと思います。それでも生涯で読める本は6,000冊に限られるに限られるわけです。
読む本を選ぼう
生涯で6,000冊しか読めないわけですから、何の本を読むのかを、事前に考えることが賢明です。例えばビジネス書、自己啓発書、生活に役立つ本、泣ける小説、漫画と世の中にはたくさんの本があるわけです。その中で、自分はどんなことを知りたいのか、どんな気持ちになりたいのかを考えて、”おっ”と思った本を手に取ればいいと思います。
1つアドバイスしたいことは、読みたくない本は読まなくていい、ということです。
例えば、世の中には”歴史的名著”、”ビジネスマン必読の本”、”東大生が書いた〇〇”といったうたい文句で、あなたに「読まなければ」と思わせる本がたくさんあります。
また、周りが読んでいる本、先輩や上司から読むように勧められた本というのもあるでしょう。
そういった本を手に取ってみるものの、内容にあまり共感できなかったり、難解な書き方で内容が頭に入ってこず、読むのがつらくなるものもあると思います。それでも、「役に立つはずだから」読もう、と頑張ってしまうと、読書が苦痛になります。苦痛になると、本を読むペースがどんどん落ちて、しまいには本を読むこと自体を止めてしますことに繋がります。
しかし、繰り返しになりますが、人生で読める本は6,000冊しかありません。
そんな限られた読書の中で、いくら世間で”いい本”だといわれているからといって読みたくもない本を無理に読もうとする必要は全くないと思います。なぜなら、その本では無くても、あなたのビジネスに役立つ本、人生のためになる本、感動する本、といったものはたくさんあるからです。
皆さんは読もうと思った本が、なんだか自分に合わないなと感じた経験は無いでしょうか。あるいは作者の書き方や考え方が気に食わない、文章がいちいち難解でとても読みづらく感じる、といったこともあると思います。しかし、その本は世間では”名著”と呼ばれていたり、そうそうたる経歴を持った方の書かれた本だったりと、「読まなくてはいけないのではないか」と考えてしまうことはあるでしょう。
繰り返しになりますが、そうした本は読まなくてもいいです。
自分が興味を持てる本、スイスイと読んでしまえる本、続きが気になって夢中でページをめくってしまう本、そうした本を選んで読みましょう。
大丈夫です。世の中には名著がたくさんあります。あなたが残りの人生で読める本は頑張っても6,000冊しか無いのだから、「自分にとって必要ない本だな」と感じたら、その本を無理に読むのをやめて、自分で良いと思った本を読みましょう。
自分が読む本の見極め方
では自分にとって良い本、というのはどう見極めればいいでしょうか。ここでは私が実際にやっている方法をお伝えいたします。
①本を実際に十数ページ読んでみる。
例えば本屋でさわりだけ読んでみる、ですとか、電子書籍サイトなら無料サンプル分だけでも読んでみるといった方法です。
そこで、なんだかこの本は嫌だな、今自分にはこの本は必要ないな、と思ったら、もう読まないで良いと思います。
②本の目次から内容を推測する
これは①との複合技になります。本の目次には、その本にどういった内容が書かれているのか、どういう話の展開をしていくのかが書かれています。
これは、①の方法で自分に合わなそうだな、と思った本について、目次を読んでみる。そうして目次に書いていることも微妙そうだな、と感じたらその本は読まなくてもいい本と判断していいでしょう。
③今自分が興味のある事柄をピックアップしてみる
本というのは、自分が興味のある分野だと、ドンドンと読み進めたくなりやすいです。逆に、あまり興味の無い事柄だとその本を読むのは苦痛に感じてきます。
そのため、読書がしたい!と思ったら、まず自分の興味がありそうなこと、今自分にとって必要だなと感じたことをメモ等にピックアップして、それに関連した本を探すのがおすすめです。
自分にあった本を読もう
いかがでしたでしょうか。以上、自分が読みたくない本は読まなくてもいい。自分が興味のある分野の本、読みやすい本を読めばいい、という考えで記事を書かせていただきました。
こう書くと「読む本のジャンルが偏るのではないか」「難解だが、ためになる本を読まなくなるが、それで良いのか」と思われる方もいるのではないでしょうか。
しかし、本というものは、読めば読むほど、自分の中で”本を読む能力”が上がっていきます。そうすると、今まであまり関心の無かった分野に興味を持ったり、それまで難しいと感じていた本も読めるようになっていきます。
そうなればしめたもので、それを取っ掛かりに、自分が読む本の範囲がどんどん広がっていき、読書が習慣化していきます。
読書が習慣化することで、よりたくさんの本を読むことができるようになります。素晴らしい本に出合う機会もきっと増えるでしょう。
そういった好循環を生み出すために、自分に合った本を読もう、読みたくない本は読まなくてもいいとなるわけです。
終わりに
自分の一生で読める本は、かなり頑張って読んでも6,000冊程度です。お気に入りの本は何度も読み返すかもしれません。ですので、実際に読める冊数はもっと減るでしょう。
だからこそ、自分が読む本1冊毎の出会いは大切にして欲しいと思います。
読書はあなたの人生を豊かにしてくれる素敵なものです。読まなくてもいい本は無理に読んだりせず、ぜひとも快適な読書ライフをお楽しみください。